ハライチ岩井『僕の人生には事件が起きない』でも、そんな人生がやっぱりいい

オススメ紹介

本書の情報 岩井勇気『僕の人生には事件が起きない』(2019.9 新潮社)

著者はお笑いコンビのハライチのツッコミです。ご存知の方は多いと思います。

いきなりですが、印象に残った文を引用します。

日常にこそ面白い出来事が潜んでいる

どんな日常でも楽しめる角度があるんじゃないかと思っている

「おわりに」より

テレビでは日常の静かな話なんてものは使われず、誇張した話が採用される。この事実は確かだなと思いました。本書に書かれていたハライチ・岩井が体験した幾つものささいな日常は誇張がなく、ありのままです。

盛ってないので、そんなスベらない話に登場するような声が出るくらい面白い話ではありません。

ですが、それがめちゃくちゃ良かったんです

クスッと笑える話がズラリと並び、読んでいくうちにページをめくるスピードが指数関数的になったぐらいです。(これは盛りました)

本当に面白かったので、なんと1日で読み切ってしまいました。

著者の岩井氏はタイトルの通り、人生には大きな事件が起きていないと言っています。先日読んだオードリー若林正恭の本は、多くの突飛な事件で溢れていました。それもそのはず、一風変わった性格・価値観を持ち、芸人の下積み時代も長かったので「えっ!」となるエピソードが多くありました。

一方、著者はそれほど下積み時代は長くなく、人から外れた性格でもないので突飛な出来事がないのでしょう。

私も今までそれほど大きな出来事はなく、岩井氏と重なる所があったので本書にハマったのでしょう。

この本を読み終えて、日常の出来事には自分が見逃しているだけで面白いコトが沢山埋まっていたのかなと思いました。

もう一度、日々のコトに向き合っていこう。

「今を生きる」って大切だなと感じた次第です。

ちなみに、2・3ページ目に載っている著者の写真のシュールさと、相方澤部と自分自身についての章、が特に印象的でした。

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